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【コラム2】債務整理、専門家VS自分 メリット・デメリット

専門家と自分で行う債務整理の違い

*毎月利息を払っているだけで、元金はいっこうに減らない・・・
*いつまで高い金利のまま借金を返済すればいいのか・・・
*どうすれば毎月の返済が楽になるのか・・・

こうした不安や悩みを抱える多重債務者の多くは、債務整理を考えたことがあると思います。

しかし、どのように行えばよいのか分からなかったり、弁護士や司法書士などの専門家に依頼すると高額な費用を請求されたりするのではと断念している方も少なくないでしょう。

債務整理には、「任意整理」「自己破産」「個人再生」「特定調停」と4つの方法があり、専門家ではなくとも債務者自ら手続きを行うこともできます。そこで、今回は専門家と自分で行う債務整理の違いについてお話します。

専門家に依頼した場合のメリット

メリット1)債権者による厳しい取立てがなくなる

専門家が債権者である貸金業者に対して債務整理の手続きを行うことで、債務者と直接連絡をとることが禁止されます。これにより、取立てがストップします。

メリット2)手続きが早く終了する場合がある

東京地方裁判所や一部の裁判所では、弁護士や司法書士を代理人とすることを条件に、自己破産の申立てを行った当日、担当裁判官が面接することで特に問題がなければ、その日に破産手続きの開始決定が出される制度もあり、破産手続きが短縮されることもあります。

メリット3)煩わしい手続きを一任することができる

自分で行うと、債権内容の調査や申請書類の作成をはじめ、裁判所へ何度も足を運ばなければならず、時間や精神的な負担も大きくなります。専門家へ頼むと、債権者への対応を含め代理人として対応してくれるため、煩わしい手続きをしなくて済むため、仕事に専念できます。

メリット4)借金の残高を減額できる

「貸金業法」「出資法」「利息制限法」をはじめとした法律を駆使し、債務の減額、金利カット、払い過ぎていた分(過払金)の取り戻し、破産手続き・民事再生手続き等を行うことにより、自分で直接交渉するよりも確実に借金の減額ができます。

なお、司法書士にも債務整理を一任することはできますが、訴訟金額が140万円以上の場合や地方裁判所を通して債務整理を行う場合は、弁護士のみが代理人として認められています。

専門家に依頼した場合のデメリット

デメリット1)債務整理を依頼する費用が発生する

専門家に債務整理を頼んだ場合、メリットはたくさんありますが、デメリットとなるのは“費用が発生する”ということくらいです。金額については、どの債務整理にするかによっても異なりますので、事前に金額を確認しておいたほうがいいでしょう。

自分で行った場合のメリット

メリット1)債務整理を行ううえで必要な費用を抑えられる

借金を抱えているため、債務者にとっては弁護士や司法書士へ支払うための費用を捻出するのが大変です。自分で行えば方法によって異なりますが、印紙代や切手代、裁判所への交通費など数千円の費用のみで申立を行うことが可能なので、費用を安く抑えることができます。

メリット2)借金の整理を他人に知られず行うことができる

多重債務者はそれが自分の欠点のように思え、人に話すことをできれば避けたいと思うものです。自分で行えば、借金をした理由はもちろん、債務整理を希望する理由や今後の返済計画などを問われる必要がありません。

メリット3)法律の知識を学ぶことができ、自分の力で再生することができる

債務整理に必要な情報を自分で調べて申立てを行うことで、法律の知識を学ぶことができ、今までの借金生活を改善・再生できる可能性が高まります。

自分で行った場合のデメリット

デメリット1)どの債務整理の方法を選んでいいのかわからない

4つある債務整理の中で、今の自分にとってどの方法が一番適しているのかを判断することは、相当量の法律の知識が必要となります。多重債務で悩んでいる債務者が、最も適している方法を判断することは難しいでしょう。

デメリット2)すべて自分で行わなければならない

最近では、自分で債務整理を行うための情報がネットや本などで紹介されていますが、手続きの方法を自分で調べ、専門的な知識を学ばなければならないため、多大な労力と時間が必要となります。債権者と話し合いのために裁判所(簡易裁判所)に出廷する必要もあり、そのたびに仕事を休んで行かなければいけません。

デメリット3)債権者が減額交渉に応じなかったり、申立てを拒否されたりする場合がある

自分で任意整理を行い、債権者である貸金業者に減額交渉をしても相手にされなかったり、専門家に依頼した場合より不利な条件の和解をさせられたりしていたという例もよくあります。

デメリット4)特定調停を行った場合、債権者に拒否される場合もある

特定調停の場合、債権者に拒否されてしまった際には再度申立を行うか、別の債務整理を選ばなくてはいけません。過払金の訴訟を行う場合は、専門家に依頼しなければならないため、二度手間になってしまうこともあるのです。

債務整理は、専門家に依頼するのと自分で行うのとどちらがよいのか

債務整理を専門家に依頼した場合、自分で行った場合のメリット・デメリットを以上のように並べてみましたが、債権会社の数や金額・金利などは個々により違っています。ですので、状況に合わせて専門家に依頼したほうがよいのか、自分で行ったほうがよいのかを判断してみてはいかがでしょうか。

ただし、自分で債務整理を行うにしても専門家に依頼するにしても、返済をしていくのは債務者自身だということを忘れないようにしてください。

どの方法が今の自分に一番適しているのか、それに対してどのようなメリット・デメリットがあるのかを確認し、今後返済していくのかを含めてどういったことに注意したほうがよいのかを、きちんと把握してから判断したほうがよいでしょう。